関東では昨日雪が降って、今朝は言うほどでもないけど、道を雪が軽く覆っていた。仙台で学生生活を過ごした自分にしてみれば、なんてことない雪だったので、今朝もいつも通りの時間に家を出てバス停に向かった。

家を出る前に先に出勤した父から、
「バスに乗れなかったから歩いていく。お前も歩け。」
と電話があったが、僕は高をくくってバスを待つことにした。

といっても、いつものバス停では父の二の舞になることは目に見えていたので、策を講じて二つ前のバス停まで歩いて並ぶことにした。

そのバス停にもすでに10人近い人が並んでおり、でもまぁここなら乗れるだろうと楽観的に構えていたが、予定時刻を5分過ぎても、10分過ぎても、15分過ぎてもバスは来ない。

そうして待っているうちにバス停で待つ人の人数は、バス一台を満車にするくらいの人数になり、それでも楽観的な僕は、自分までは乗れるはずと盲信していた。

20分ほどたった時に、ようやくバスがやってきて、
「よかった。なんとか仕事に間に合う。」
とほっとした。

バスが停留所で止まり、ドアが開くかと思った時に


「満車です。通過します。」


とファンキーな一言を残して去って行った。

その瞬間、一瞬の絶望感と多少の焦燥感、そして冒険の始まりを思うワクワク感が僕を呑み込んだ。

そして、駅まで走った。歩幅を小さくして、体重を上からかけて滑らないようにしながら固まった雪の上を小走りした。

周りの目など気にしてられず、ただ、目の前の
「遅刻をしない」
という大目標達成のためにストイックな行進を続けた。

いつもは30分前に仕事場に着くのだが、今日はバス停で20分ロスした上に、駅までバスなら10分で行く道を自分の足で駆けなくてはならない。ほぼ絶望的と思いながらも駆け抜けて駅まで着くと、よほど普段の行いがいいのか、電車がぴったんこに到着してくれていていた。

結果、仕事場には15分前に着くというどう計算しても合わない天才的な時間配分を組み立てて、誰にというわけではないけれど、全面的に勝利した。

ビバ!自分。


というか、2つ前のバス停まで歩くくらいなら、最初から駅に向かえ、という話だ。しかも最初っから父の助言に従っておけばこんな小冒険はなかったのだから、完全なおバカさんだ。先人はあらまほしきことかな。


コメント

たな
2012年1月24日22:02

>shiyuiさん

リンクありがとうございます。とりとめのない日記ですが、宜しくお願いします。
shiyuiさんの日記からは優しさと幸せオーラを感じます。これからも温かさをおすそ分けをしてくださいね。

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