―――若い人たちがいるから自分は頑張れるんだ

彼の立場に立ったときに同じ言葉を言えるか考えてみた。
若さへの羨望が先にきてしまう気がした。

自分ですら下の年代に対する嫉妬は時に感じる。
ただ、素直に今を生きるしかないとは思う。

持たないものをどう考えるかが生きることだ。

すでに持てなくなったものを思いながら、彼はどれだけの苦しい時を超えてきたのか。

欲を超えて与えることを覚えたとき、生きることは次の段階に入るのかもしれない。

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