10月22日付 日経新聞の報道「松坂が勝ち投手、Rソックスがリーグ優勝、Wシリーズへ」へのコメント:

 「プレーオフ」と一口に言ってしまう。そのやり方がピンとこない。

 いや、大リーグのはいいのだ。もともと、ペナントレースの経過なんて分からないのだから、最後の決戦として派手にやってくれた方が、見ている日本人の僕にもその方が分かりやすい。特に、今まで注目していなかった日本人選手の活躍が見れるとなれば、その楽しみ方は何倍にも膨れ上がるものだ。さらにワールドシリーズで日本人選手同士の対決が見れる今年は、嫌でも注目したくなる。

 日本のプレーオフも、パ・リーグだけでやっていた頃はまだ良かった。地上波でほとんど試合を放送しないパ・リーグのプレーオフは、当該チームのファンでない一般の視聴者にも分かりやすい形で、日本シリーズへとつながる興奮を伝えてくれた。

 ただ、今年から導入されたセ・リーグのプレーオフはどうなのか。一言で言えば、興ざめである。ペナントを一位通過した巨人があまりに不甲斐なかったというのも一因としてはある。ペナントレースを144試合戦って優勝したはずのチームがこの程度かと思うと、積み上げた努力が無駄になったような気がして残念だった。

 セ・リーグにプレーオフは必要ない気がする。というのも、いくら人気が下がったとはいえ、ちょっとでも野球を知っている人なら、パ・リーグには注目していなくても、セ・リーグのペナントの行方はチェックしているものだ。テレビ放送も、まだパ・リーグに比べれば残っており、恵まれている。あえて、プレーオフをするまでもなく、ペナントを取ったチームが優勝だという認識は、ある程度形成されるのではないか。

 そもそも、敗者復活的な要素は日本の文化に馴染まない気がしてならない。リーグの優勝チームは、ペナントを制したチームなのか、プレーオフを制したチームなのか、いまいちはっきりしないし、チーム数が大して多くはないのに、改めて代表チームを決める意味がどこにあるのだろうか。144試合の重みがたかだか3試合や5試合やそこらに凝縮されるのはどうなのか。

 興行を仕切る側も、テレビ放送の打ち切りやファンの他スポーツへの流出など、様々な問題に対応しようと苦慮したのだろう。それは分かる。ただ、多少の成功を手にするために、大局を見失ってはどうにもならない。日本球界(球界といえば野球界というのが日本らしいが)の先行きを見据えて、それにあったシステムを構築してほしい。難しい選択と決断を迫られるだろうが、野球人気の火が消えないことを願う。

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